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マンガ家インタビュー

6.現在のマンガとの付き合いについて

やはりマンガはお好きなのであろう。
ある本では大友克洋やさくらももこに感心したと書き(『アンパンマンの遺書』岩波書店、1995年、p.208)、別の企画では、同郷(高知県)の後輩西原理恵子との対談で、「非常に面白くて尊敬しています」と誉める(西原理恵子『毎日かあさん3』毎日新聞社、2006年)。

[インタビュアー:最近のマンガもよく読まれる?]

「もちろんですね、数がすごい多いので、全部読むことはありません。全部読むことはないんだけどね、浦沢直樹とかね、えらく評判になったということになれば、それはみます。でももちろんね、ごく一部分であってでですね、とても全部絵を見ることはできないんだけど、例えば「NANA」がすごい売れてるっていうことになればですね、どんな本なんだ、みてみたい、とかね、そういうことはあります。」

[インタビュー:「NANA」(矢沢あい)はいかがでした?]

「あんまりよくわからなかった[笑]。
うちのスタッフはね、みんなすごい大好きで、次の号がでるのを待ちかねてるみたいだけど。相当なおばさんも好きなんだよね。なんであの本を読むのって聞くと、「いや、次どうなるかな、ぜひ読みたい」って[笑]。でもね、どうもね、少女マンガは熱中して読めないね、どういうわけか。」

[インタビュアー:最近はどの作家に注目されている?]

今はですね、[2005年に作品集『赤い月』(青林工藝舎)を出した]勝又進とかですね。
それから、浦沢直樹は愛読しています。なんていうか、非常に知的ですね。構成の仕方とか、外国的で。やっぱり今一番有望な人なんじゃないかな。
絵の上手い人は結構いますよね。日本はぼくはやっぱりすごいと思いますよ。つまり色んな画風の人がいるんですよ。外国行ってみるとですね、それほど変わんないんですよ。5つくらいの系統で大体わけられる。ところがね、日本にはメチャクチャ色んな画風の人がいて。ある主流みたいなものはあるんだけど、えーこんな絵描く人もいるのか、っていうぐらいバラエティに富んでますね。」


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