展示・イベントメキシコの知られざる大衆漫画「イストリエタ」展

メキシコの知られざる大衆漫画「イストリエタ」展

-民俗文化としての漫画表現-        


2019年12月7日(土) 〜 2020年2月25日(火)

京都国際マンガミュージアムでは、メキシコで生まれ育った漫画文化である「イストリエタ」のあゆみと、その世界を紹介する展覧会を、国際日本文化研究センターと共同主催の下、開催します。

  • 休館日
    毎週水曜日
    12月25日~1月4日、1月14日~1月18日、2月6日
  • 料金
  • 会場
    2階 ギャラリー4
  • 主催
    京都国際マンガミュージアム
    京都精華大学国際マンガ研究センター
    国際日本文化研究センター
内容

19世紀から20世紀にかけて、メキシコで風刺画や娯楽読み物、広告や教育などにまたがり、民衆の漫画文化へと広がっていった「イストリエタ」。その歴史的なあゆみと多彩なジャンル、そして現在の姿を、作品の原画やそれぞれの時代の雑誌・新聞とともに紹介します。
メキシコ社会のなかで、市井の人々の生活と強く結びついて広がっていった民俗文化としての漫画のかたちを御覧ください。

※本展は国際日本文化研究センターの機関拠点型基幹研究プロジェクト「大衆文化の通時的・国際的研究による新しい日本像の創出」の成果として開催されます。


-展示内容-

作品原画、新聞、雑誌資料など約100点。

◆「イストリエタ」の歴史

19世紀のルーツから20世紀初頭の確立、そして第二次世界大戦期の黄金時代を経て戦後の出版産業の動きまで、「イストリエタ」がたどってきた歴史を、原画や各時代の資料とともに振り返ります。※展示替えあり

Ignacio Palencia(イグナシオ・パレンシア)、「Ingratitud(恩知らず)」、1952年
Jesús Acosta(ヘスス・アコスタ)、「Chupamirto(チュパミルト)」、1928年
Salvador Pruneda(サルバドル・プルネダ)、「Don Catarino(ドン・カタリノ)」、1952年
Carlos Neve(カルロス・ネベ)作画、Hipólito Zendejas(イポリト・センデハス)原作、「Segundo Primero Rey de Moscabia(セグンド一世 モスカビアの王)」、新聞『El Universal(全世界)』掲載、1934年

◆「イストリエタ」の多彩な世界

「イストリエタ」が描き出してきた多彩な世界を、「ユーモア」・「ロマンス」・「ヒロイン」・「子供たち」・「ヒーロー」・「チャロ(メキシコのカウボーイ)」・「教育」の7つのテーマに分けて紹介します。

Fausto B. Vázquez (ファウスト・B・バスケス) 作画、Guillermo Z. Vigil (ギジェルモ・Z・ビヒル) 原作、「El Payo: Un Hombre Contra el Mundo(エル・パヨ 世界と戦う男)」、1979年
Gaby(ガビ)作、Arturo Lucero(アルトゥロ・ルセロ)原作、「Sensacional de luchas(素晴らしきルチャ)」、1988年
Antonio Gutiérrez(アントニオ・グティエレス)作画、Yolanda Vargas Dulché(ヨランダ・バルガス・ダルチ)原作、「Clasicos de Lágrimas, risas y amor: María Isabel」

◆「ネオ・モネロス」と現代の「イストリエタ」

今日のメキシコで活躍する、「イストリエタ」作家=「モネロス」の新世代たち。彼らの作品をもとに、現代のイストリエタの姿を紹介します。

José Quintero(ホセ・キンテロ)作、「Buba(ブバ)」、Grupo Editorial Vid、2012年

-関連イベント-

シンポジウム「メキシコの知られざる大衆漫画「イストリエタ」-民俗文化としての漫画表現-」

歴史的な資料に基づくメキシコ・イストリエタの研究を切り開いたアウレコエチェア氏とバルトラ氏、そしてメキシコでは唯一のイストリエタ博物館を立ち上げたソト館長をお迎えして、メキシコ大衆イストリエタの性質、歴史、そしてその表現方法の発展について議論します。
※スペイン語-日本語の逐次通訳が行われる予定です。

日  時 2019年12月7日(土)13:30~16:30、12月8日(日)13:30~15:30

場  所 1階 多目的映像ホール

料  金 無料 ※ただし、ミュージアム入館料は別途必要

出  演 ファン・マヌエル・アウレコエチェア(Juan Manuel Aurrecoechea)
研究者。メキシコ映画、写真、イストリエタ、カリカチュアやアニメーションの歴史研究。

アルマンド・バルトラ(Armando Bartra)
メトロポリタン自治大学・ソチミルコ校教授。農民運動や土地所有問題の研究と同時に、メキシコの映画やイストリエタの研究に携わる。

ルベン・エドゥアルド・ソト・ディアス(Rubén Eduardo Soto Díaz )
メキシコ漫画博物館館長。カリカトゥリスタ(漫画家)とイストリエタ研究。

山本忠宏(やまもと・ただひろ)
国際日本文化研究センター客員准教授・神戸芸術工科大学芸術工学部助教。まんが表現史、写真表現研究。

アルバロ・D・エルナンデス・H (Alvaro D. Hernandez H. )
国際日本文化研究センタープロジェクト研究員。日本アニメや漫画などのファン文化研究。

定  員 各120名(先着順)

参加方法 事前申込不要。当日午前10時より整理券を配布。


「イストリエタ」とは
中南米のスペイン語圏で用いられる、現地の漫画を意味する言葉です。
スペイン語の「イストリア」が「歴史」や「物語」を意味するのに対し、「イストリエタ」という言葉には「歴史になりきれないもの」、あるいは「小さな物語」といったニュアンスがあります。なかでもメキシコではイストリエタが盛んに描かれ、人々の人気を集めました。


国際日本文化研究センターについて

国際日本文化研究センター(日文研)は、日本の文化・歴史を国際的な連携・協力の下で研究するとともに、世界の日本研究者を支援するという大切な使命をもった、国の交付金によって運営されている大学共同利用機関です。
この使命を推し進めるために、国内のみならず国外からの研究者も参加する共同研究を組織し、毎年海外でも各種の国際研究集会を開催しています。また、海外から人文・社会科学の諸分野の研究者を数多く招いて、最新の研究成果や情報に基づく研究協力あるいは海外の研究情報収集なども行っています。
また、日文研は、従来の学問分野の垣根を越えた問題意識を大切にし、国際的・学際的・総合的な視野の下で研究することを推奨し、ユニークな課題や研究領域の開拓に努めており、これまでも大きな成果を挙げています。近年力を入れているのは、海外から熱いまなざしを受けながらも研究としては未成熟な大衆文化の研究で、その研究から「新しい日本のイメージ」を探りだそうと試み、成果を挙げています。
メキシコのイストリエタ研究は民衆史の側面からなされており、そのイストリエタを紹介する本展は、大衆文化研究の中で得られた知見を活かし、現代日本の代表的な文化である漫画との比較的な観点を持ち、民俗文化として漫画を研究するという視点を再確認させてくれる重要な資料を紹介する展示となります。


※スケジュール・内容については変更の可能性があります。予めご了承ください。

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