暁斎漫画展

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原画'(ダッシュ)展示シリーズ
「松本かつぢと牧美也子 可憐で華麗な世界」展

 乙女でよかった・・・!!心の底からそう思えるほど可愛らしく、華やかな二人の作品。

  一人は、昭和期に抒情画家、マンガ家、童話画家、グッズデザイナーと多彩な才能を発揮した松本かつぢ氏。そしてもう一人は、戦後の少女の憧れの世界を描いて少女マンガ誌で人気を博し、「レディースコミック」の分野でも活躍している牧美也子氏。

  このたび、京都国際マンガミュージアムでは、二人の多彩な仕事の数々を、原画’(ダッシュ)にてご覧いただける展覧会を東京と京都にて開催いたします。

会 場

紀伊國屋画廊
(紀伊國屋書店 新宿本店4F)

期 間 2009年 8月22日(土)~31日(月)
午前10時~午後6時30分
内 容 昭和期に抒情画家、マンガ家、童話画家、グッズデザイナーと多彩な才能を発揮した松本かつぢ氏と、戦後の少女の憧れの世界を描いて人気を博し、後には大人の女性向けマンガ「レディースコミック」の分野を切り開いた一人である牧美也子氏による多彩な作品の原画'(ダッシュ)
  • 松本かつぢ作品の原画ダッシュ 約30点
    「真夏の夜の夢」などの抒情画、
    「くるくるクルミちゃん」の付録、
    「不思議の国のアリス」の絵本など
  • 牧美也子作品の原画ダッシュ 約30点
    「マキの口笛」「りぼんのワルツ」など少女マンガ誌掲載作品、
    「悪女聖書」「源氏物語」などレディースコミック誌掲載作品など
  • 竹宮惠子作品の原画ダッシュ3点、原画1点
    「ファラオの墓」より3点の新作原画’(ダッシュ)
    ※その中の1点は、原画とあわせてご覧いただけます。原画ダッシュのクオリティの高さを実感してください。
  • その他、松本かつぢ、牧美也子の作品の掲載誌、付録、関連グッズなど
料 金 無料
関連イベント

牧美也子×竹宮惠子 座談会

内 容
  • 日時: 2009年8月22日(土) 午後2時~3時30分
  • 会場: 紀伊國屋画廊(展示会場内)
  • 定員:
    会場の広さの関係上、参加人数の状況によりご入場を制限する場合がございます。
    ※整理券の配布はいたしません
巡回展示(京都会場)
日 時 2009年 9月12日(土)~10月18日(日)
会 場 京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー3
料 金 無料 ※ミュージアムへの入場料は別途必要です

原画’(ダッシュ)について

コンピュータにマンガ原稿を取り込み、綿密に色調整を重ねた上で印刷した、精巧な複製原画。描線の濃淡や色彩の階調など微妙な細部まで再現し、原画と並べても見分けがつかない程の精度を持つ。マンガ「風と木の詩」「地球(テラ)へ…」などの作者で、京都精華大学マンガ学部長の竹宮惠子が中心となって研究を進め、退色しやすいデリケートなマンガ原稿の保存と公開を両立させるために開発。

松本かつぢプロフィール

1904(明治37)年‐1986(昭和61)年。神戸市生まれ、東京育ちの画家、マンガ家。昭和初頭、少女雑誌で挿絵画家としてデビュー。高畠(たかばたけ)華(か)宵(しょう)、蕗(ふき)谷(や)虹児(こうじ)らに続く新世代画家として人気を博した。1938(昭和13)年には少女マンガの先駆け的作品である「くるくるクルミちゃん」を連載し、35年もの長期連載となった。クルミちゃんは、愛すべきキャラクターとして受け入れられ、次々とグッズ化され、日本のキャラクターグッズの元祖となった。1950年代からは、童画の仕事やベビーグッズの企画・制作も手がけ、特にベビー用品大手のコンビ株式会社から発売されたベビー食器は大ヒット商品となった。

牧美也子プロフィール

1935(昭和10)年、神戸市生まれのマンガ家。1957(昭和32)年、貸本単行本「母恋ワルツ」(東光堂)でデビュー。少女マンガの代表作に「少女三人」(1958(昭和33)年)、「マキの口笛」(1960(昭和35)年)、「りぼんのワルツ」(1963(昭和38)年)、「銀のかげろう」(1968(昭和43)年)などがある。戦後の少女たちが置かれていた状況をふまえつつ、少女の憧れの世界を描き、当時の少女たちを熱狂させた。玩具メーカー・タカラの着せ替え人形「リカちゃん人形」は、作者の少女絵がモデルである。1960年代末頃より、女性の大人向けマンガも発表しはじめ、レディースコミック、青年(劇画)誌の分野に発表の場を移し、代表作に「悪女聖書」(1984(昭和59)年)、「源氏物語」(1986(昭和61)年)などがある。

竹宮惠子プロフィール

1950(昭和25)年、徳島県生まれのマンガ家。1967(昭和42)年のマンガ雑誌『COM』月例新人賞佳作入選を経て、翌年『週刊マーガレット増刊』掲載の「りんごの罪」で本格デビュー。1970年代に少女マンガの革新を担った女性マンガ家たち「花の24年組」の一人として新世代の少女マンガをリードし、「風と木の詩」「地球へ…」の2作品で1979(昭和54)年度小学館漫画賞を受賞。現在は、京都精華大学マンガ学部の学部長として、後進の育成に日々務めている。