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えむえむ連続講座第11回「ことばで読み解くマンガ――「役割語」の謎」

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えむえむ連続講座
第11回:ことばで読み解くマンガ――「役割語」の謎

講 師 金水 敏 氏(大阪大学大学院教授)
吉村 和真 氏(京都国際マンガミュージアム研究統括室長)
日 時 2007年9月8日(土)午後1時~ 2時30分
会 場 京都国際マンガミュージアム 3階 研究室1
参加料 無料

ミュージアムへの入場料は別途必要です。(大人500円、中高生300円、 小学生100円)

定 員 50名、申込不要、先着順
主催: 京都国際マンガミュージアム/文部科学省・日本学術振興会 科学研究費補助金
「役割語の理論的基盤に関する総合的研究」(研究代表者:金水 敏)


 京都国際マンガミュージアムでは、マンガ文化の持つ多様な側面と可能性を紹介し、マンガの更なる発展と幅広い領域での活用を促進するため、さまざまな分野における第一人者を講師に招き、定期的に「えむえむ連続講座」を開催いたします。

 今回は、マンガの中でよく使われる「役割語」をテーマにしてお話をさせていただきます。
 マンガを読んでいて、例えば「鉄腕アトム」に登場する御茶ノ水博士はなぜ「○○なのじゃ」と老人風に話すのか、また「エースをねらえ!」に登場するお蝶夫人はどうしてお嬢様ことばなの、と疑問に思ったことはありませんか?
 こうした、現実とは必ずしも関係ない、特定のキャラクターと結びついたしゃべり方(文体)を「役割語」といい、この「役割語」とキャラクターの内面との関係を、国語学的に研究しているのが、今回お招きする金水 敏氏です。

 マンガというのは、さまざまなルールが積み重なってできているメディアです。普段、わたしたちはそのルールを意識しないままマンガを読んでいますが、このルールの裏には、社会的・歴史的、あるいは思想的な背景が潜んでいるのです。

 マンガの読み方が変わること間違いなしの90分。みんな、絶対聞きに来るのじゃ!

金水 敏(きんすい・さとし)
1956年大阪府生まれ。大阪女子大学講師、神戸大学助教授等を経て、現在大阪大学大学院教授。博士(文学)。研究テーマは日本語の文法史、役割語の理論と起源。著書に『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』(岩波書店)、『日本語存在表現の歴史』(ひつじ書房)、『役割語研究の地平』(くろしお出版、共編著)等がある。