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原画'(ダッシュ)10年の軌跡 竹宮惠子監修 少女漫画の世界

退色の危険のあるマンガ原画の保存と公開を両立させるため、マンガ家の竹宮惠子氏と京都精華大学国際マンガ研究センター(京都国際マンガミュージアム)とで共同研究を重ねてきた精巧な複製原画・原画'(ダッシュ)。2001年に始まったこのプロジェクトも、おかげさまで、いよいよ今年で10周年を迎えました。

このたび、京都国際マンガミュージアムでは、原画'(ダッシュ)の10周年を記念し、新宿・紀伊國屋画廊にて展覧会を開催いたします。

本プロジェクトでは、これまで少女マンガを中心に、総勢14名の作家さんの全503点を制作、アーカイブしてきましたが、本展では、その中からよりすぐり、およそ70点を展示いたします。

少女マンガの華麗な世界をお楽しみいただければ幸いです。

竹宮惠子監修
少女マンガの世界 原画'(ダッシュ)10年の軌跡

期間 2011年8月20日(土)~29日(月)
午前10時~午後6時30分
会場 紀伊国屋画廊 (東京都新宿区新宿3-17-7 紀伊國屋書店 新宿本店 4皆)
※会場は京都国際マンガミュージアムではありません
料金 無料
内容 原画'(ダッシュ)作品約70点
その他雑誌など数点 出展作家の書籍販売も有り
出展作家

松本かつぢ、上田としこ、わたなべまさこ、今村洋子、高橋真琴、 巴里夫、水野英子、牧美也子、

あすなひろし、北島洋子、上原きみ子、佐藤史生、花郁悠紀子、竹宮惠子(計14名・順不同)

関連イベント

竹宮惠子監修の本プロジェクトに賛同した出展作家(今村洋子、巴里夫、水野英子、わたなべまさこ)を迎えてのトークショーを開催。

日時 2011年8月20日(土) 午後2時~3時30分
会場 紀伊国屋画廊 (東京都新宿区新宿3-17-7 紀伊國屋書店 新宿本店 4皆)
※会場は京都国際マンガミュージアムではありません
定員 特に設けておりませんが、入りきれない場合は入場を制限する場合がございます。
※施設の都合上、整理券は配布を行いません。先着順・前からつめて座っていただきます。
事前に長時間お並びいただくことはご遠慮願います。

※内容は変更の可能性もあります。あらかじめご了承ください。

≪巡回展のお知らせ !!≫

京都国際マンガミュージアムでの巡回展は2011年11月末頃予定です!詳細は後日お知らせします。

原画'(ダッシュ)について

原画'(ダッシュ)とは、コンピュータにマンガ原稿を取り込み、綿密に色調整を重ねた上で印刷した、精巧な複製原画。描線の濃淡や色彩の階調など微妙な細部まで再現し、原画と並べても見分けがつかない程の精度を持つ。マンガ「風と木の詩」「地球へ...」などの作者で、京都精華大学マンガ学部教授の竹宮惠子が中心となって研究を進め、退色しやすいデリケートなマンガ原稿の保存と公開を両立させるために開発。現在では、京都精華大学国際マンガ研究センターと共同で研究を進めている。

≫ 『マンガの原画'(ダッシュ)』プロジェクトの詳細はこちら

≫ 『原画ダッシュプロジェクト』IMRC(国際マンガ研究センター)ページはこちら
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© 竹宮 惠子

竹宮 惠子(たけみや けいこ)について

徳島県生まれ。1967年『COM』月例新人賞佳作入選を経て、翌年『週刊マーガレット増刊』掲載の「りんごの罪」で本格デビュー。「花の24年組」の一人として新世代の少女マンガをリードし、1979年度に「風と木の詩」「地球へ...」での2作品で小学館漫画賞受賞。現在は、京都精華大学マンガ学部の学部長として、後進の育成に日々務めている。

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© 松本 かつぢ

松本 かつぢ(まつもと かつぢ)について

兵庫県生まれ。昭和の初めに、少女雑誌で挿絵画家としてデビュー。エキゾチックな少女画で『少女の世界』『少女の友』で注目を浴び、人気を博した。1938年には、少女マンガの先駆け的な作品ともなったマンガ「くるくるクルミちゃん」を連載し、35年も続く長期連載となる。1955年頃からは、絵本の仕事やベビーグッズの企画・制作も手がけた。1986年逝去。

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© 上田 としこ

上田 としこ(うえだ としこ)について

東京都生まれ。17歳で松本かつぢに師事し、抒情画やマンガを学ぶ。1951年、集英社の『少女ブック』に「ぼくちゃん」を発表後、1957年に、講談社の『少女クラブ』で連載したマンガ「フイチンさん」は、旧満州を舞台とした中国人少女の物語で、人気を博す。少女むけのユーモア漫画の先駆者であり、後のマンガ界に大きな影響を与えた。2008年に逝去。

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© わたなべ まさこ

わたなべ まさこ について

東京都生まれ。赤本漫画、貸本漫画の世界で活躍した後、1957年から『少女ブック』で「山びこ少女」を連載。1971年、『週刊少女マーガレット』で連載された「ガラスの城」は小学館漫画賞を受賞。数奇な運命に翻弄される少女たちのドラマを華やかな舞台装置の中で描き、人気を博す。また、レディスコミックスの先鞭をつけるなど、時代によって変わる読者の期待に今も応え続ける。

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© 今村 洋子

今村 洋子(いまむら ようこ)について

東京都生まれ。父・今村つとむ、弟・今村ゆたかも漫画家。1952年、父名義で発表した貸本漫画「子豚のラッパ」でデビュー。その後、『少女』で、「クラスおてんば日記」や「チャコちゃんの日記」を連載。少女のはつらつとした日常をユーモラスに、時にセンチメンタルに描き大人気を博す。『小学1年生』など学年誌でも活躍する。1965年、「ハッスルゆうちゃん」が講談社児童まんが賞を受賞。 

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© 高橋 真琴

高橋 真琴(たかはし まこと)について

大阪府生まれ。1950年代半ばから赤本・貸本漫画で活躍後、1957年より『少女』で、バレエ漫画「あらしをこえて」を連載、雑誌デビューを飾る。ページの縦いっぱいに少女の全身像を描く「スタイル画」と呼ばれる手法や、瞳の中でキラキラ輝く星の表現など、独特の作風は以降の少女マンガに多大な影響を与えた。少女文化を代表する作家として世代を超えた幅広いファン層を獲得している。

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© 巴 里夫

巴 里夫(ともえ さとお)について

大分県生まれ。1950年代半ばから貸本漫画で活躍、当初は「いそじましげじ」の筆名で大阪の日の丸文庫から作品を発表。1956年の上京を機に筆名を改め、東京の若木書房から「ごきげんシリーズ」など、明るい学園生活をテーマとした作品を多く発表。60年代半ばより、『りぼん』の看板作家として活躍、「5年ひばり組」などの学園ものでヒットを飛ばす一方、痛切な戦争ものも多く手がける。

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© 水野 英子

水野 英子(みずの ひでこ)について

山口県生まれ。中学時代に学童社の『漫画少年』に寄稿した作品が手塚治虫の目にとまり、講談社の『少女クラブ』に寄稿するようになる。「トキワ荘グループ」唯一の女性作家であり、石森(石ノ森)章太郎、赤塚不二夫と「U.マイア」の筆名で合作も発表。主な代表作に、「星のたてごと」、「ハニー・ハニーのすてきな冒険」、「ファイヤー」などがあり、幅広い作風で活躍し続ける。

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© 牧 美也子

牧 美也子(まき みやこ)について

兵庫県生まれ。1957年、貸本単行本「母恋ワルツ」(東光堂)でデビュー。戦後のまだ貧しかった少女達にとって、作者が描く世界は憧れであり夢であった。1967年に発売されたおもちゃメーカー・タカラの「リカちゃん人形」は、作者の少女絵がモデル。1960年代末頃からは、大人に向けたマンガも発表しはじめ、現在のレディスコミックスの広がりに大きく貢献した。

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© あすな ひろし

あすな ひろし について

東京都生まれ。広告デザイン関係の会社勤めの後に、1961年、講談社の『少女クラブ』掲載の「まぼろしの騎手」でデビュー。当時の雑誌印刷では再現できないほど緻密に描き込まれた繊細な画風は、後の少女マンガ作家に大きな影響を与えた。60年代半ばから青年誌や少年誌にも進出。2001年に逝去したが、有志による自費出版の形で今も継続的に作品集が発行され、再評価の声が高まっている。

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© 北島 洋子

北島 洋子(きたじま ようこ)について

1961年、『少女クラブ』に「氷の城」を発表し、高校3年生にしてデビュー。「ナイルの王冠」(原作:宮崎惇)は、少女マンガで初めて古代エジプトを舞台にロマンスを描き、「ファラオの墓」「王家の紋章」など後進作家の作品に大きな影響を与えた。60年代後半からは、『りぼん』で看板作家として活躍。「スィートラーラ」などは、登場人物たちのファッションなども読者達の憧れの的となった。

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© 上原 きみ子

上原 きみ子(うえはら きみこ)について

岐阜県生まれ。1965年、金田君子名義の貸本漫画「黒コスモスの花言葉」を発表し、68年『りぼん』でデビュー。『週刊少女コミック』など少女マンガ誌に活動の場を移す。「ロリィの青春」や「炎のロマンス」など次々にヒット作を発表し、活躍。70年代後半からは、学年誌にも進出。「小学1年生」連載の「まりちゃんシリーズ」は89年度小学館漫画賞を受賞している。

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© 佐藤 史生

佐藤 史生(さとう しお)について

宮城県生まれ。竹宮惠子、萩尾望都のアシスタントを経て、1977年、『別冊少女コミック』掲載の「恋は味なもの!?」でデビュー。坂田靖子、水樹和佳、花郁悠紀子など「24年組」の作風が強い同年代の作家とともに、「ポスト24年組」とも呼ばれる。広大なスケール且つ色彩の濃い重厚なSF作品を多く手がける。主な代表作は、「夢見る惑星」、「ワンゼロ」など。2010年逝去。

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© 花郁 悠紀子

花郁 悠紀子(かい ゆきこ)について

石川県生まれ。19歳で上京、1976年、『ビバ・プリンセス』にて「アナスタシアのすてきなおとなり」でデビュー。以後、「四季シリーズ」「フェネラ」など、SFファンタジーから能楽をテーマにした作品まで、多彩な作品を発表。1980年に逝去し、5年で作家生活に幕を閉じたが、想像力あふれる美しい世界観で、今も読者に強烈な印象を残し続けている。妹はマンガ家の波津彬子。

区切り

※スケジュール・出演者・内容などについては変更の可能性があります。予めご了承ください。

-IMRC- 国際マンガ研究センター
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