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特殊メイクの世界 ―杉浦茂へのオマージュ―

「みなもと太郎×唐沢なをき×呉智英 杉浦茂はこれもなのじゃ」

特別展開催記念シンポジウム
「みなもと太郎×唐沢なをき×呉智英 杉浦茂はこれもなのじゃ」

杉浦茂という漫画家の存在は、昭和30年代に少年期を過ごした皆さんにはおなじみでも、それ以外の方には、ちょっとあんまり知られていないかな?と思われます。それはとてももったいないことです! 杉浦マンガのキャラクターの、ポップでキュートな魅力もさることながら、その奇想天外・ハチャメチャなストーリー展開は、マンガ界広しと言えどもいまだ超えるもののない「へんてこ」ぶりで、“なつかしのマンガ”ではなく、“いま読むべきマンガ”として、自信を持っておススメできます。

今回のシンポジウムでは、マンガ界でも一、二をあらそう杉浦マニアのお二人、みなもと太郎先生と唐沢なをき先生をお迎えし、時空を越えて燦然と輝く杉浦マンガの「へんてこ」パワーについて、情熱的に語っていただきます。ギャグマンガ作家として、杉浦茂から学んだ点、また逆に、真似ようとしても真似できない部分など、杉浦マンガの魅力に触れながら、お二人の創作の秘密にも迫っていきます。司会・進行は、当館研究顧問でもある評論家の呉智英氏が務めます。

出演者 みなもと太郎氏 (漫画家・漫画研究家)
唐沢なをき氏 (漫画家)
呉智英氏 (評論家/当館研究顧問)
日 時 2009年3月22日(日) 午後2時~4時
会 場 京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール
料 金 無料

※ミュージアムへの入場料は別途必要です

定 員

250名 (申込不要、先着順)

みなもと太郎(みなもと・たろう) 氏プロフィール

1947年、京都府生まれ。1967年に少女マンガ誌『別冊りぼん』でデビューしたのち、1970年に上京し『週刊少年マガジン』での「ホモホモ7」や「冗談新選組」など、パロディ的要素の強い斬新なギャグマンガで人気を博す。ライフワークとなった「風雲児たち」は、掲載誌を移しつつ1979年から現在まで30年近くの長きにわたり、明治維新へ向かって重なり絡み合っていく複雑な人間模様をつづり続けている。2004年、第8回手塚治虫文化賞特別賞を受賞。

唐沢なをき(からさわ・なをき) 氏プロフィール

1961年、北海道生まれ。1985年に白泉社『月刊コミコミ』でデビュー(南里こんぱる名義)。、マンガ表現の約束事を逆手にとった実験的なギャグ作品に定評があり、「カスミ伝」シリーズでは、登場人物が全員逆さづりになったまま進行するマンガや、読者が付属のシールを貼って完成させるマンガなど、斬新な試みでマンガ界を震撼させた。マンガ史への造詣も深く、「電脳なをさん」シリーズでは、様々な作家の絵柄を模したパスティーシュ作品を多数発表。全編を版木を実際に彫って制作したマンガ「怪奇版画男」で、1998年度日本漫画家協会賞を受賞。

呉智英(くれ・ともふさ) 氏プロフィール

評論家、マンガ評論家。1946(昭和21)年、愛知県生まれ。幅広い知識を背景にマンガ評論を展開。2001年の日本マンガ学会発足時より理事。現在は当学会の会長を務める。『犬儒派だもの』『言葉の常備薬』『現代マンガの全体像』『マンガ狂につける薬』など著書多数。