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『ひとり娘のひね子さん』

京都国際マンガミュージアム

セレクションギャラリー
漫画に見る大正社会―
『ひとり娘のひね子さん』が記録した世界展

 京都国際マンガミュージアムでは、「セレクションギャラリー」として、特定のテーマを設定し、歴史的な作品から現代の人気作まで様々なマンガ作品をご紹介する企画展を展開しています。

 今回は、大正期から昭和にかけて、漫画家として活躍した長崎抜天の作品「ひとり娘のひね子さん」(大正13年~14年「時事新報」連載)の貴重な原画を紹介しながら、この作品に生き生きと描かれた大正という時代の社会世相や風俗をご紹介いたします。

 作品の主人公は、中流家庭のひとり娘で、女学校に通う「ひね子さん」ですが、本作品は、女性を主人公にした日本初の漫画と言われています。今から80年以上も昔に登場した「古い」作品でありながら、「新しい女」が生き生きと活躍するこの「新しい漫画」は今読んでも新鮮です。ぜひ当館まで足をお運びいただき、新しい時代の空気が感じられる作品の魅力を、原画から感じ取っていただけたらと思います。

開催期間 2008年6月14日(土)~8月12日(火)
※7/7(月) ~ 10(木) : メンテナンス作業により休館
※7/23(水) ~ 8/27(水) : 夏休み期間中により無休
会 場 京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー 3
入場料 無料

※ミュージアムへの入場料は別途必要です

内 容

長崎抜天・作、北沢楽天・補「ひとり娘のひね子さん」の原画92点および作品の時代背景を解説したパネル

長崎抜天について

 1904(明治37)年~1981(昭和56)年。1924(大正13)年、「時事新報」に漫画記者として入社。「ピー坊物語」、「底抜けドンちゃん」などのヒット作を描いた。戦後は、1949(昭和24)年から19年間続いたNHKラジオの人気番組「とんち教室」のレギュラー出演をした。1966(昭和41)年、時事小話を綴ったラジオ番組「喫煙室」の台本などで、放送文化賞を受賞。

 明治から昭和にかけて活躍し、「日本近代漫画の祖」とみなされる北澤楽天の弟子としても有名で、「ひとり娘のひね子さん」には楽天もキャラクターの提供などで協力している。